土地家屋調査士・司法書士 吉良事務所
相続コラム~司法書士の視点から~


相続手続で多くの戸籍が必要な理由

金融機関や各種役所などで相続手続をしようとすると、沢山の戸籍謄本を提出するように言われた経験がある方は多いのではないでしょうか。

「亡くなられた方の出生から死亡までの全戸籍を準備してください」と言われますと、
「亡くなった父と私の関係が分かる戸籍があれば、私が相続人であることは分かるはずだ。
 何故、父が結婚する前の戸籍まで要るんだ」と言いたくなりますよね。


確かに、自分が相続人であることはそれで分かるかもしれません。
(遺言に基づく相続手続ならこれだけでいいのが一般的ですが)


でも金融機関や各種役所等の第三者から見ますと、「他に相続権がある人がいないかどうか」ということが大事なってくるのです。
他に相続権がある人が存在する場合、その人の相続権を無視して手続すれば、損害賠償の対象になるかもしれないのです。
実際、相続手続で戸籍を調べますと、ご依頼者である相続人の方も知らない相続人が存在する場合もよくあることなのです。

亡くなられたお父さんは、二度目の結婚であって、初婚で子供がおられたというケースなどは、実務的には特に珍しいことではありません。
ですから、多くの戸籍がいるのは、「相続人が誰なのか」という観点だけでなく「他に相続人がいないことを証明する」ということが理由となっているのです。

相続手続では、戸籍を資料にして、亡くなられた方の人生全体を見て、相続人の全員は誰なのかを判断しているということですね。



司法書士 吉良崇

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